向きは変えられるか?

人も組織も向いている「方向」があります。

それはゴールへの向き

意識的に明確なゴールに向かっていることもあるでしょうけど
無意識に不明確なゴールに向かっていることもある。

もちろん
良い方向に向いていると確信できるときは良いのでしょうけど
問題は、ダメになっていく方向に向いているときです。

ダメになっていく方向を向いているときに
方向転換するのは結構難しいのです。

ある方向に向かっている時点で
「ダメ」とは思っていない可能性があるし
何をもって「ダメ」とするのかというのもある。

そもそも
「ダメ」というのが無意識に望んでいることだとしたら
「ダメ」と言えるのか
というのもあるのですが。

ダメなことを望んでいることなんてあるの?
とお思いでしょうが
あります。

分かりやすいところでいうと
短期的で快楽的な欲求
とか
「楽だから」
とか
「後でいいや」
などですね。

ゴールへの通過点に
恐怖を感じるものがあったり
実行に勇気を伴うことなんかがあると
そういうのは発動しやすいですね。
ダメな方向を向いていたい理由になっちゃいます。

というわけで
現状を常に確認して対策を打つ
とかできると良いのですが
そう簡単ではありません。

一所懸命やればやるほど
集中すればするほど
視野が狭まって力強く進んでしまう
そんなこともあります。

果たして途中で方向転換できるのか?
行くところまで行っちゃわないと
向きは変わらないのではないか?

なんて思う事が良くあります。

学生のチームの面倒を見ていると
実際に起きている事を目の当たりにできるだけでなく
それ自体に関わる事ができるのは幸運です。

彼らの行動を見ていて学べるし
それを彼らにフィードバックができます。
学生と一緒に修行しているようなものですね。

そうそう
やはり評価の機会は大事なんだと思います。

何かしら現状に歯止めをかけて
確認ができれば何とかできるはず。

こんなこと書いていて
正直、自分でも耳が痛いのです。
分かっていても
なかなかできないことだから。

じゃぁ、なんでこんなことをしているかというと

分かっていても見えるようにしないと
なかなか行動に結びつかないからですよ。

いくら一所懸命考えていたって
頭の中のものなんて忘れちゃいますからね。

このブログは
そんな記事が大半です。

技術の発展とのトレードオフ

科学技術に限らず
技術は人の暮らしを
より良くするために発展してきました。

そもそも
「より良く」
って何なんでしょう?

まぁ、現状よりも「良く」ってことなのでしょうけど
それはどういう方向性なのでしょうね?

技術発展の歴史を紐解くと
根源的には人が生きることに
強く結びついているのが分かります。

技術が発展すると
人口が増えるのです。

もちろんこれは
特に先進国に言えることで
分かりやすいところで言うと
新生児や子供の死亡率が減るなんてのがあります。
環境が厳しいと
真っ先に子供が影響を受けますから。
もちろん高齢者についても同様のことが言えます。

医療や衛生、環境に関する技術が発展すると
生存環境が改善されるってことですね。

その他は
生産性の向上とか
労働環境の改善とか
日常生活の環境改善とか
色んなことを便利にするような方向性が分かりやすいですね。

「便利」って何?

少ない労力で
今までと同様の
もしくはそれ以上の結果を得るってことです。

要は
今までの労力では得られなかった成果を得るために
何かしらのリソースを使って
ブーストを掛けてるんですね。

昔々は
デッカイ事をやろうとすると
パワーが必要なので
工夫が必要でした。

まずは人間以外のパワーです。
農耕や運搬に牛や馬を利用しました。

これは大変便利だったのですが
ヤツらは人間様の言う事を理解してくれませんので
難しい事ができません。

それでは
ということで大人数を動員したりしました。

ガレー船(ウィキペディア)などは分かりやすいかもしれません。
古代のギリシア・ローマで使われていた船艦です。
多くのこぎ手を乗せて、船体の横にズラッとオールが出ているヤツです。

当初はこのように
人や動物を使って大パワーを得ていたわけですが
生き物は色々面倒なので
そのうち産業革命で
人工動力を使うようになります。
ボイラーとかエンジンですね。
それらから得たパワーを使った機械が登場すると
発展はますます加速します。

この人工動力を動かすために必要なのは
石炭、ガス、石油など
主に化石燃料です。

これらを地中から引っ張り出して
燃やして動力に変換すると
凄いパワーが得られるわけです。

おかげで色々便利で
快適な暮らしを送れるようになりました。

が!

ものごとは良い事ばかりではありません。

それら化石燃料を燃やすと
色々出ちゃうわけです。

まずは環境汚染
続いてCO2
便利で快適のパワーソースは
自然環境とのトレードオフだったのですね。
そもそも化石燃料の埋蔵量だって有限なわけで。

CO2の話しも
埋蔵量の話しも
ビジネスや政治的な側面もあって
何がどれくらい本当なのかってのもありますが
とにかく今のままで
どこまでも行けるわけではないようです。

便利で快適な暮らし
豊かさを得るための生産性の向上には
必ずエネルギーが必要なわけで
色々と大量に使って
人間の欲望を満たす方向に進み続けるには
限界があるってことでしょうか。

クルマをEVにすれば良いとか
太陽光とか風力で発電だ
なんてのは本質的な解決策にはならないでしょうから
これから生活が大きく変化せざるを得ないのかもしれません。

我々が「生存」を取るために
一体何を捨てるのか。
そういうトレードオフが始まるのか

それとも何か新しい
ブレークスルーがあるのか
まぁ、それにも何かしらのトレードオフがあるはずですが。

「持続可能な…」
なんて言っても
それはどの程度の長さの時間を指しているのか
その辺も興味深いところです。

色々書いてみましたが
実はあまり悲観しているわけではなく
大きな変化を楽しめると良いな
なんて楽天的に考えているのですけどね。

さて、一体どうなるんでしょうねー。

目標達成するには

チャレンジャー
特に学生のための目標達成方法を考えてみました。
今まで何度か書いてきたことを
シンプルにまとめたつもりです。

社会人であれば
自分なりの方法を模索していたり
すでに持っていたりするでしょうから
迷走気味の学生に向けて
ということで、始まり始まり。

まずは
自分はどうしたいか?
を考えてみましょう。
自分はどうなりたいか?
でも良いですけどね。

ここで
自分の現状を考慮する必要はありません。
前提条件は何も無しです。
できそうかどうかも
ここでは考える必要はありません。

まして
誰かに言われたからとか
メディアで見たから・聞いたからとか
そういう他人の価値観で動くのはやめましょう。
自分の人生じゃなくなってしまいます。

他人の価値観に準ずるのは勝手ですが
それによってどうなっても
誰も責任取ってくれません。

さて、では
どうしたいか?
について
何のために?
と考えてみましょう。
それが出るようなら
もっと上流の
どうしたいか?
があるはずです。
そこまでたどり着くべきだと思ったら
深掘りしてみましょう。

考えてみたけど
何かぼんやりしていて
明確に定まらないなら
それはそれで良いです。

今考えているのは
いわゆる「ビジョン」です。
ものごとを考える上での上位概念ですので
完全に明確である必要はないし
むしろ明確化が難しいことですから。

でも、ぼんやりしていても
そこたどり着くのだ
と決めましょう。
それでも方向性は決まるので十分です。
やっているうちに
明確化できるかもしれませんので大丈夫。

さて
どうしたいか?
が決まったら
これからやることは
そのためにやるのです。
何のために?
は、そこに収束します。

迷ったら、この
何のために?
に帰ってくれば良いのです。
※ココ大事!

では
いよいよ行動に移りましょう。

何のために?
を実現するためには
何が必要か考えてみましょう。

できるだけ大枠で
大雑把な方が良いですね。

この時点では
具体的で細かいことは
あえて無視しましょう。

むしろこの時点で
具体的で明確なことを出してしまってはいけません。
多少ぼんやりしているくらいの方が良いのです。

なぜかというと
細かくて具体的なことを
早い時点で考えてしまうと
それが制限になって
先に進めなくなるし
多くのアイデアが出せなくなるって
不自由な状態になるからです。

目安としては
ここで出すものを実現するために
複数のアイデアや方法が出せないとしたら
それは
細かすぎる
具体的すぎる
ということです。

「そのためには
これでもいいし
こんな方法もあるし
ダメなら、これでもいいよねー」
という感じでOKです。

ではいよいよ
今どうすべきか?
ということになるのですが
これは
ちょっとだけ考えましょう。

考えすぎてはいけません。

どうせ経験がないことなのだから
考えても正解なんて出ない
ということを理解しておくべきです。

いくつか何をするか考えて
直感に頼って動いてみても良いでしょう。
直感は意外と正しいものです。

そして、できるだけ早くやってみましょう。
すると
何かが起きます。

一つは
やった結果が見えるようになる

もう一つは
やった
という事実が得られます。
これは実行することができた
ということです。
結果がどうであれ
これもできたうちです。
立派な実績です。

やった結果が気に入ったら
その先に進みましょう。

気に入らなかったら
何をやったらどうなったかを理解して
別な方法でやりましょう。

どんな方法であれ
何のために?
がブレていなければ良いのです。

どうなるか?
なんて
やってみないとわかりません。

分からないけどやってみたなら
どんな結果が出ようと
それは
何をやったらどうなったか
が分かったわけです。
大発見です。

長々と書いてきましたが
この方法は色んなことに適用できる
うまくいく方法です。

やらないとわからないことが色々分かって
成長できるはずです。

構造は至ってシンプルで

何のために?
を考えたら
今どうすべきか?
を決めて
やる

それを繰り返すだけです。

考える順番は
大枠を決めて
次にを決めて
末端の小さいことを決めたら
やる
この順番は大事です。

これは失敗しない方法ではありません。
成功するのと失敗しないのは
全く別の問題で
チャレンジャーにとっては
失敗しないことが成功ではありませんから。

なので
このサイクルの中に
失敗しないために考える
という余計なタスクを加えると破綻しますのでご注意を。

やらないと分からないことは
考えても分からないのです。