今年のエコランもてぎ大会

今日はエコランもてぎ大会でした。
50ccの手作りマシンやバイクで燃費を競う大会です。
もてぎ大会は言ってみれば関東大会というか、北日本大会といったところ。
他には鈴鹿大会、熊本大会があります。

さて、当チームはどうだったか。

結果は、手作りマシンによる大学生クラスはリタイヤ。
市販のバイクを改造した二輪車クラスはリッター当たり158kmで3位という結果でした。

現状では、大会出場経験の少ないメンバーでチームが構成されているので、成績が今ひとつなのは仕方ないのです。

3位じゃ悪くないじゃないかって?
1位以外は負けですよ。

現状において成績よりももっと重要なのは、勝てるチームの基礎作り。
自発性、自律性はもちろん、勝つためのメンタルやマインドです。
そういう意味では大いに収穫があったと言えます。

当チームは、基本的に学生の自主性に任せています。
なので、考えが甘かったり方向性がおかしかったりすると、それが成績に直結するのですが…

実はそこで大事な経験が積めるのです。

まず、何を考えて何をやると、どういう結果が得られるのか。
そのワンセットを経験するのが大事。
つまり現状把握です。

彼らが望むゴールとのギャップを客観的に捉えらえて基準を作り、次に繋げる道筋づくりが今回の大会でした。

そのためには、現状に向き合う冷静さと、課題を克服するためのモチベーションの、一見矛盾しそうなものが必要です。

そういう意味では概ね成功したととらえています。
今後にご期待ください。

ヤバいときにどうするか

ヤバい状態と言っても色々ありますけどね。

本当に命に関わる危機的な状況もあれば、責任問題とか、自分の望みが叶わなくなるようなこととか。

それぞれに対してどれだけ危機感を感じるかは個人の価値観とか経験値次第でしょうけどね。
中にはピンチが迫るとワクワクしちゃう人もいますしね。

平時のパフォーマンスも重要だけど、ヤバイ状態から脱するために、どれだけ力を発揮できるか、それも大事。

学生のうちにトレーニングをしておいて、社会に出たときの本番で価値を生み出せるようにしておくのが理想です。

追い詰められた状態で、頭をフル回転させるような経験がパフォーマンスを上げるわけですが、自ら望んでそういう状態に突入していくことは無いでしょうね。

なので、コンペティションに挑戦するような経験をした学生はすごく成長するのです。
大抵は終始追い詰められたような状態になるし、好きでやっていることなら逃げるわけにはいかない。
うまくいこうがいくまいが、必ず大きな何かを得られます。
それが海外のイベントならなおさらです。

というわけで、明日はエコランのもてぎ大会です。
今回は珍しく現地の宿に泊まります。

ミッションとタスク

君のミッションは何だ?
そのためのタスクは何だ?

そんなことを考えていますか?

つまり
何のために何してるの?
ということなのですけどね。

ふと思ったのですよ。
言われたことをやっても、そりゃ頭は使うだろうけど、ちょっと違うな、と。

何と違うかというと、例えば…

ゴールを設定して、到達のための自分のミッションは何だろう?
それを達成するためにはどうしたら良いのだろう?
というようなことを考えるのと
タスクをこなすために考えるのでは

同じ「考える」とはいってもずいぶん違うのですよ。

タスクをこなすような時の「考える」は、言ってみれば作業です。
テスト問題を解くなんてのも同じです。
確かに頭は使うのですが、より上位のものごとを考えるのとはだいぶ違う。

タスクをこなせるからといって、ミッションを構築したり、明確化したり、達成するためのことを考えられるかというと、そんなことはない。

ものごとの価値は、設定されたゴールはもちろん、ミッションの質とか内容によって決まるし、そのためのタスクによっても変わる。

でも、上位の概念やそのための思考がダメなら、下位のタスクは成立しません。

下位のタスクをしっかりやるのは大事だけど、それによってミッションやゴールが決まることは無い。

夢工房の活動なら分かりやすいので例に引きましょう。

レーシングカーを作る
とか
レースで勝つ

といったことをゴールに据えると
そのために自分はどうするべきだろうというミッションが決まります。
自分の担当パートはこうあるべきだ
とか
自分のチーム内での在り方はこうあるべきだ
とか。

この辺は創造的な考えで、上位の概念。

そしてもちろんそのためのタスクも決まります。
では、この部品はこういう内容で、こんなスケジュールで開発すべきだ
とか。

この辺りになると知識やスキルを動員した作業的な考えです。

学校の授業で学ぶのは作業的な考え方ですね。
上位の概念は先生が考えて決めているので、学生達はそこに触れるチャンスはありません。

なので、夢工房において最も苦労するのは自ら上位の概念を構築すること。
ここがしっかりしないと、下位の作業はうまくいかないのです。

でも、これまで20年くらい下位タスクをこなすためのトレーニングしかしていなかったのに、急に上位概念を構築する必要に迫られても難しいのですよね。

でも、だからこそ、やる価値があるのです。

そんなふうに一口に「考える」とは言っても色々あるんだよなぁ、と思うのでした。