今回、視察したほとんどの学校が、ウェルビーイングを大事にしていました。
これは、ニュージーランドの教育の理念でもあります。
ウェルビーイング、最近は我が国でも多少は耳にする機会が増えたのでは無いでしょうか。
Well-being = well(良い)+ being(在り方)で
直訳するなら「よく在ること」というか、「良い生き方」というか
まぁ、そんなところですね。
心身共に健全で安定している状態というか、そういう感じです。
日本ではウェルビーイングというと
甘やかすとか、ぬるいとか、そういった手法でストレスを低減させるようなイメージがあるかもしれません。
少なくとも私は、そのような誤解を多少なりともしていたのは確かで、今回の視察によって、以前に比べれば正しい理解ができたと思います。
現地ののカリキュラムは、学力よりも
- 心理的な安全・安定
- 自己肯定感
- 文化的アイデンティティ(もちろん多文化の)
- 他者とのつながり(異文化の尊重も含む)
が重視されていると感じました。
決して、甘やかしてユルユルではありません。
ほとんど全ての学校は、指定の制服があり
身だしなみの規則は日本より厳しかったりするし
学校内ではグループ分けをして、相互に競わせたりする
そして、異なる文化を持つ者や、異なる年齢層との交流や協力によってチームワークを養う
そういった環境によって、自身の所属する組織に対する帰属意識を醸成しながら、主体的に、かつ安心してチャレンジできる環境が作られています。
先生も
「失敗から学ぶのよ」
という姿勢でした。
そうそう!訪問した各学校で、子供達に「卒業したら何したいの?」と聞いてみたのですよ。
そうしたら何と、聞いた全員が1秒も待たずに明確な目標を即答しました。
これにはビックリしました。
もちろんそうなるために、多くの選択科目によって早期専門化がなされて、主体性が活きる構造になっています。
結果として、子供達は明確な目標を持って、楽しそうに日々学んでいるのです。
結果として、かなり尖った特性を持つことになるでしょうね。
これで、Formula SAEのオーストラリア大会に参加しているニュージーランドチームが、かなりイケている理由が分かりました。
と、こんなことを書くと、ニュージーランドの教育が優れているのだから、それを採用すれば…
となりそうですが、話はそう簡単ではありません。
この環境は、主体性を持てなければ「落ちこぼれ」となるでしょう。
でも、万能で完璧な方法はありませんから、これは仕方ない。
それに、国民性とか、果ては地政学的には、とか、色々事情がありますから、そのまま無改造で適用するのが良いはずがありません。
つまり、今回の視察によって得た知見を元に、いかに日本オリジナルの形を作るか、というのが今後の課題なわけです。
とはいえ、日本の教育システムを変えましょう、ってのは無理だと思います。
行き詰まったら話は別でしょうけど。
なので、もちろん夢工房で展開することが前提なのですが…
よくよく考えてみたら、夢工房における学生の育成・成長の過程は、20年を超える紆余曲折とブラッシュアップによって結構良い線いっていて…というか、良い方向を向いています。
レベル的には、まだまだだと思いますが。
で、視察しながら「うんうん、これで良いんだよな」と確認できたというのが正直なところでもあります。
同時に、改善の余地はまだまだある、とも思った次第です。
たぶん続く
