変えたいなら同じじゃダメだ

何だ、このタイトル。

人の心はやっかいです。

何かしら希望があったり向上心があったり
その反面
変化を求めない部分があったり

いったい変えたいのか変えたくないのか
どっちなのさ!?

ってな感じです。
まぁそんなの、どちらか一方というわけにはいかないでしょうから
当然なのでしょうけど。

夢工房での学生の活動を見ていても思いますよ。

何かやっていることがうまくいかなかった。
当然、悔しくて納得いかない。

レベルの高いチャレンジを本気でやるなら
そんなことはいくらでもあるでしょう。

しかし!
その後のチャレンジにおいて
同じアプローチでやってたりして。

あるやり方でやってみてダメなら
同じやり方しちゃダメじゃん。
同じ結果しか出るはずないよね。

なんて話をすることがたまにあります。
「あ、そりゃそうですね!」
ってなことになるのですが。

まぁ、それはそれとしても
世の中そんなことが結構あると思うのです。

現状の生活とか環境とか
別に何が対象でもいいのですが

「これ、本当にこのやり方でいいのか?」
と考えたときに
確信を持って、とは言わないまでも
ある程度自信を持って
「これでいい」と言えない
けどそれを繰り返している
そんなことって結構ある気がします。

以前にも記事にしかかもしれませんが
(していないかもしれませんが)
今の日本の経済状態が良くなくて
失われた30年なんてことになっているわけですが

この状況を打破するためにどうしたらいいのか
というのは大変気になるところなわけです。

それに対して
「生産性が低すぎる」
とかいう意見があったりして
それはもっともなのだろうけど

「じゃぁどうすんの?」
という問いに対して
「生産性を上げるのだ!ドイツみたいに上げるのだ!」
って、なに言ってんだ?って感じですよ。

まず、日本人がドイツ人の真似をしたところで
偽ドイツ人は本物ドイツ人に敵うわけなかろうし
価値観が違う民族の真似をするのも戦略的にどうなんだ?
とも思います。

それはそれとして

今のやり方でダメなら
違うやり方をしないと違う結果が出ないわけで
やり方を変えるというのは
考え方を変えるということで
考え方を変えるというのは
その根底の部分を変えないとどうにもならんのではないでしょうか。

私はそういうことの専門家ではないですが
前職でも現在でも安全管理なんかはやってるわけで
基本的には同じことだと思っています。

何か失敗して事故を起こしました

対策は
「次は失敗しないように気をつけます!」
ではないのですよ。

失敗した根底を掘っていくと
凄く根源的な部分
マインドとかメンタルとか
心の部分に行き着きます。

それは凄くシンプルなことです。
そこに手を入れないと何も変わりません。

どんなに気をつけたって
その行動を起こした根底の部分が同じなら
結果は大して変わりません。
当たり前です。

話がフラフラしちゃって申し訳ないのですが

大学生が夢が無いとか自発性が無いとか
そんなことが話題になることがあると思いますが

ちっちゃい頃から塾に行って
朝から晩まで勉強して
勉強して勉強して勉強して
将来の選択肢が広がるから
なんて言われて
(そう言われた時点で明確な目標が無いことは明白)
外的動機で大学行って勉強して

自分の希望とか思いを行動に移すチャンスがなくて
先送りして諦めて…

そんなふうにやっていれば
もう大変なことなんてやりたくなくて
「やる」と「やらされる」の違いなんて分からなくて
とにかく楽したいなーなんて思うだろうし
社会に出てから生産性なんて上げたいとは思わなくなっちゃっても
それは当然なんじゃないの?
と思いますけど、どうなんでしょうね。

今の日本の状況をダイナミックに変えたいなら
根底の部分をダイナミックに変える必要があるのだろうけど
たぶんそれは「心」に関する事で
とてもセンシティブな問題なわけだから
「皆で一緒に」とかは不可能ですね。
変えたくない人は多いだろうし。
チャレンジしても、きっと一度失敗したら突き上げられてThe Endです。
リスク高すぎます。
既存の組織では無理かな。

なので、夢工房でやりますよ。

ちなみに
「変えなきゃ」
とはいうものの
私は革命家ではないし
何でもかんでもひっくり返して変えればいい
なんてことは思いません。

日本の文化とか伝統とか大好きですしね。

ちなみに、日本の強みは伝統的に
守るものはしっかり守る保守的なところと
変えるべき所は変えるフレキシビリティを
うまく使い分けているところだったと思います。
それは歴史的に見てもそうでしょう。

今は、それがうまくいっていないのではないでしょうか。
根源にあるのは「恐れ」ではないかと思っています。

だとしたら
シンプルですが手強いです。

分相応とか不相応とか

夢工房の学生達は、とにかく勝ちたいのだそうです。
だからこそこんな大変なことを毎日できているのですが
やはり現実と理想のギャップは大きいわけで
そんな中で葛藤があったり自信を喪失したりすることもあるでしょう。

海外の大会で一等賞になるなんてのは
やはり大変なわけで
頭の良い人ほど
実績も実力も不十分なのに無理だろう
なんて思うかもしれません。

だから無難なやりかたをしたり
無難な目標を立てるべき

なんてことになるのは理解できなくもない。

でも、それで何が面白くて
誰が喜ぶんでしょうね。

ここで有名な話を思い出しました。

ホンダの創業者、本田宗一郎さんが
今まで自社のラインナップになかったグレードの高い車の開発を指示したとき
担当のデザイナーさんが
「日頃、高級な生活をしているわけではないので
そんなデザインはできません!」
のような意見をしたそうです。

本田さん曰く
「じゃぁ、戦国武将の豪華絢爛な鎧兜を作ったのは
高級な生活をしていた職人なのか!?」
と。

細部は良く覚えていませんが、そんな話があったと思います。

もっともな話です。
だからマン島TTで勝てたし、F1でも勝てたのでしょう。

学生のやっていることだって全く同じだと思います。
経験が無かろうが何だろうが
ゴールが定まったら、達成に必要なことを考えて頑張れば
きっと何とかする方法がある。

経験が無いから
といって、基本的なことや最低限のことをやるとして
そんなことを何万回繰り返せば夢が叶うんだい?
と聞きたい。

もちろん基本は大事なのだけど
今の自分には不相応だからと言って
ゴールをすり替えてしまうのはどうなんだと思うのです。

現状のレベルが低いとして
夢とのギャップが大きいのであれば
それは仕方ない。

というか、そのギャップは大きくていい。

重要なことは
ギャップが大きいかどうかではなく
それを埋めようとするパッションが大きいかどうか
ということでしょう。

分相応か不相応か
なんてことは
そのパッションが十分かどうか
ってことではないのかな。

エコラン全国大会 決勝

今日は決勝日でした。

大学生クラスは、リッターあたり536.064kmで14位
二輪車クラスは、リッタあたり167.559kmで12位
昨日とほとんど変わらない記録と順位でした。
チームの歴史からいうと
いたって凡庸で
全く面白みのない結果です。
結果の数字だけ見ていたら、これは本当に辛い。

とはいえ収穫は大きくて
1年生達が、これをきっかけに本気になりつつあることです。
これは本当に良かった。
コロナ禍からの再起動がうまくいっています。

現地で色々見て
色々な出会いがあって
理想の明確化と、現状の立ち位置の確認ができて
理想と現実のギャップの明確化ができたってことですね。
本気で夢を追いかける準備ができつつあります。

本気でやれ!
って他人に言われたところで
そうそう本気になれるものではないし
そんなもの言われてやったところでたかが知れていますから。
本人達が本気になったというのは大変意味があります。

調子の「波」で言ったら
今はかなり底の方でキツイ状態ですが
ここでどう踏ん張って継続していくか
そこが運命の分水嶺。

こういうのって、やはり教室じゃ無理なんだろうなぁ
と、改めて思いました。
明日からも頑張ろう!