失った文化の話 その1

アメリカのアップル社で
一躍有名になったビジネス手法に
ファブレス
というものがあります。

これは
ファブリケーション・レス
つまり社内で製品そのものを
製造しないということです。

企画と設計、販売はします。
でも、製造は外部に委託する。
なので製品には
Designed by Apple in California
と表示されています。

で、どこで作られたかは
Assembled in China
Assembled in Vietnam
Assembled in India
とあります。

「Assembled」は最終組立地です。
製品を構成する細かい部品単位で見ると
それはもう様々な国で作られているわけです。

ファブレスのビジネスでは
企画・研究開発 → 設計 → 部品製造 → 組立 → 流通・販売 → マーケティング・サービス
と、いわゆるバリューチェーンの上流から
下流に行くに従って付加価値や
利益率の大きさをが変化します。
このようにグラフで表すとU字型になっていて
「スマイルカーブ」と呼ばれます。
ニッコリした口のようだからですね。

ファブレス企業は、このバリューチェーンのうち
利益が大きい上流の企画、設計
下流の販売以降を握っています。

で、中流部分は
人件費の低い国に任せる。

すると、良いものが
お安くできて
利益率も向上します。

従来は、一つの国の社内で
全ての工程を持っているのが普通でした。

それを初めて変えたのがアップル
というわけではありませんが
有名にして、その流れを主導したのが
アップルと言って良いのかもしれません。

人件費の安い他国に依存して効率を向上させるのは
ビジネス的には正解なのでしょう。
今や多くの会社が
そういうスタイルで仕事をしています。

しかし…です。

続く