続・考え方が逆…の正体

学校のお勉強は

目に見えるものを与えられて
それを処理していって
結果としてゴールが現れる

といったロジックだというお話をしました。

すでに設定されたゴールに対して
やっていけば
結果が現れる

ということです。

そして、やっていくためには
理論を使います。

そしてその「結果」(正解)は
すでに決められたもので
隠されているだけで
出た結果に対して
合っているか否か
という判断(評価)ができます。

ついでに言うなら
そのために使うべき理論も決まっています。

では、新たにものをつくるとき
というより
チャレンジするとき
のような表現の方が適切かもしれませんが
そういう時はどうなるか。

まずは理想の状態、ビジョンを設定します。
これがゴールです。
最初はボンヤリしていて明確ではありません。

もう一度言います。

最初にゴール設定です。

これは与えられるものではなく
自分で設定するものです。

まだやったことないことだから
最初はボンヤリしているのは当然で
明確なはずがありません。

そしてそれを明確化しながら
実現する手段を考えていく。

その手段は自由で
最初から決まっているものではありません。

もう一度言います。

手段は自由です。

ここで必要なのは
理論を用いた解法ではなく想像力だったり
時にはそれを試してみる勇気だったりします。

「これはどうなるか?」
「こうなっちゃうよね」
みたいなことばかりやってると
発想は自由になりません。

そこに理論はあるけど理想はありません。

卒業生が言っていたのですが

日本の算数の教育は
「1足す1は2」
だけど
どこぞの国では
「足し算をして5になる数字の組み合わせは?」
とやっていて
その違いは大きいですね
と。

確かにその通りですね。
決められたロジックに沿って処理するのと
手段を想像するのは大違いです。
ゴール達成のための手段は自由
これを地で行ってますから。

「これはどうなる?」のような
あらかじめ決められた答えを求めることも
確かに大事なのですが
そればかりになってしまうと
自由な発想は手に入らないでしょうね。
採点は楽だけど(笑)

さて、残る問題は
自由なゴール(理想)の設定
です。

これ、どうしたらいいでしょうね。

考え方が逆…の正体

本日の気付き

想像力が育まれない正体見たり!
というのは大げさかもしれませんが。

学校でのお勉強は
問題から、すでにある答えを導き出すものが多いわけですね。
というか、そういうのばかりです。

「これはどうなる?
といった感じです。

問題を解くってそういうことでしょう?

すでにあるもの(目に見える問い)を与えられて
やっていったらどうなる?
ですよ。

答え(ゴール)は固定されたままです。
見えない形に隠されているけど
すでに決まっています。

目に見えるものを与えられて
それを処理していって
結果としてゴールが現れる。
そしてそれが合っているか否かが評価です。

多くの場合は
すでに習った解法に従って
すでにある答えにたどり着くわけですが。

なので、そこにクリエイティビティはありません。
「全く無い」と言ったら言いすぎかもしれませんが
言っちゃっても良いくらいです。

なぜそのようなやり方をするかというと
その方が効率が良いからでしょう。

合ってるか間違ってるか
評価はそれだけで
評価したらお終いにできます。

産業の発展に伴って
均質な技術者が大量比必要な時代は
これが良かったのでしょうね。

現代も同じやり方で継続されているのは
その方が効率が良くて楽ちんだからでしょう。
教える側も教わる側も。
コミュニケーションも最低限で済みますし。

というわけで
長くなりましたが
こういうやり方の場合は
自分がどうする
という自由度はありません。

そんなことを考える能力は必要ないのです。

さてさて
ではものをつくる時にはどうなるか
それを次回お話ししましょう。

実はこれが全く逆というか
全く異なるロジックなのです。

プロセスは大事

学生の面倒を見ていて気付いたことがあります。

何かを考えて、何かしらの形で出力するとき
「文字」という形で「一つの答え」を出す傾向が強い
ということです。

学校で授業を受けてテストで成果を試される
みたいなことばかりやっていたら
そうなるのは当然でしょうね。

問題に対して
できるだけ少ない手数で答えを出したい
そう思うでしょう。

たぶん、私も学生時代はそうでした。

こういうやり方ばかりしていると
プロセスが軽視されてしまうのでしょうけど
アイデアが出るのはプロセスの中からです。

どうなるか分からない未来のことを考える際に
「一つの答え」を導き出す
学校の授業のようなやり方では
あっという間に行き詰まるでしょう。

こういうやり方は
いわゆる企画とか設計とかには向いていません。

企画と設計じゃずいぶん違うようですが
そうでもないと思っています。

何か一つのことを仮定したら
それを関係を持つ複数の要素が影響を受けるとか
何となくボヤーッとしたものから明確化していくとか
そういうのってビジュアル的に相関をとらえる
みたいなことをしないと整理できませんから。

アイデアをいきなりCADでモデリングするとか図面にするとか
そういうのは大抵うまくいきません。

なので、プロセスを考えるときは
相関図とか、図式化したり
いわゆるポンチ絵を描いたりして
イラスト化なんかをするといいのです。
で、ビジュアル的に考える。

図を描いたりするのは
ある程度のスキルが要求されるので
最初はうまく描けなかったりします。

でも、最初は誰でもそういうものなので
気にせずにコツコツやっていくのがいいでしょうね。
そのうち上手にできるようになりますから。