1 Day納沙布岬 出発

さてさて、いよいよ今回は
1Day本土4極制覇シリーズの最終章
本土最東端である北海道の納沙布岬です。

今回も日付が変わったら出発し、徹夜で走行して
同日中の納沙布岬到着を目指します。
つまり、4月29日になったら出発して
同日中の最東端到着を目指すということです。

まずは、埼玉から東北道で北上して青森港へ。
実績ベースでは途中2ストップで行けるはず。
ここまでが約700kmで、ほぼ中間地点です。

埼玉から青森の方が、北海道内より圧倒的に長いんじゃないの?
と思いませんか?
北海道はデカイのですよ。

青森港から函館港へは津軽海峡フェリーで渡って
函館からは高速道路で苫小牧、千歳、帯広を経由して釧路まで。
釧路からは一般道でゴールの納沙布岬に向かいます。

Googleマップでは、埼玉の自宅から納沙布岬までは1479kmなので
宗谷岬より30kmくらい遠いはずで
本土4極制覇シリーズ最長のコースです。
最東端が最北端より遠いなんて意外でした。

本州の方が長く見えるでしょう?でも、津軽海峡で中間地点なのです

北海道に渡るチャレンジの場合は
フェリー乗船を挟むため
出航に間に合わなければならないとか
フェリーでは休める反面、拘束時間が発生するとか
到着時間が遅くなるため、夜間営業のガソリンスタンドを考慮してルートを組むとか
色々と条件が付いてきます。

最北端の宗谷岬へのチャレンジでは
下北半島の大間から函館に渡りました。

今回のように青森港から函館に渡ることもできましたが
フェリーの区間を可能な限り短縮したかったのです。

大間からだと乗船時間は90分で済むというメリットがありますが
青森県に入ってから大間港までは遠いのです。実に遠い。
青森に入ってから170kmくらいあります。青森は大きいのです。

対して青森港は青森県境から70kmも走らずに着いてしまいます。
しかし、青森港から函館港までの乗船時間は3時間40分です。
長時間休めるのはいいけど、タイムロスは大きい。

津軽海峡を渡るフェリーのスピードは20ノット前後
おおよそ37km/h前後です。

どう考えても、はるかにバイクの方が早いのです。

というわけで
今回も大間から渡りたかったのだけど
大間港から昼に出る便が無かったので
仕方なく青森港発を選びました。
出港時間が10時で、その30分から1時間前にはフェリーターミナルに着きたいので
時間的にはあまり余裕がなくて、なかなかキツイ事になるかもしれません。

参考までに
青森港から函館港へは
津軽海峡フェリーと青函フェリーの2社があって
相互に出港しています。

今回は、出港のタイミングが良いのと
ちょっとだけ船足が速いので
津軽海峡フェリーを選びました。

函館上陸は13時40分
最東端到着は22時くらいになる予定です。

帰路は、翌日に苫小牧西港から大洗行きのフェリーに乗ります。
また帰りは楽させてもらいます。
とはいえ、納沙布岬がある根室から苫小牧までは400kmもあるんですけどね!

では、行ってきます!

バイクに乗ると脳が活性化する

ずいぶん前に
そんな研究結果がありましたよね。

サラリーマンやってるときの通勤で
職場までの道が激しく渋滞していました。

車だと1時間近くかかるのですが
バイクだと15分くらいで着いちゃうので
よくバイク通勤してました。

すると、朝イチから脳がギンギンになって
仕事がはかどるはかどる

そんなことがありましたね。

確かにバイクに乗ると脳は活性化します。

バイクは危険な乗り物

確かにその通りで
車に比べるとやることが色々あって
その割にタイヤが二個しかないもんだから
基本的にアンバランスでリスキーです。

だからこそ
表層心理も
深層心理も
五感も
フィジカルも
想像力やら経験やら
あらゆる能力を総動員して運転します。

とはいえ、別にそんなに必死になっているわけではないのですが。
…なってる人もたまにいますが。

そんなリスキーで面倒くさいバイクだからこそ
得られることや分かることがあったり

そういうトレードオフが効いていると思うのです。

世の中、何でもかんでも
安全で安心で
便利で快適になっちゃったら
脳は退化するでしょう。

だって、活用しなくて良いのだから
高い性能を発揮する必要ないですものね。

皮肉なことに
科学技術の進歩というのは
安全で安心で
便利で快適で
リスクフリーな方向を目指して進歩してきた側面が大きいですよね。

なので、進歩すればするほど
それを享受するだけの者は退化してしまうでしょう。

しかし、テクノロジーを供給する側は
常に進歩を求められる。

テクノロジーを供給する側を目指す若者には
何が起きるかというと

享受する側から
ある日突然
供給する側に回る必要があります。

そんなの急に切り替えるなんて無理でしょう。

で!
その狭間である大学は
どうあるべきなのかな?
というのが継続的な課題なわけですね。

もちろん、テクノロジーを供給するなら
テクノロジーの知識やスキルが必要でしょうが
享受する側のマインドで
そういうものを持っていたところで
十分に役に立つということはありません。

例えば

住宅について豊かな知識を持っていても
大工さんにはかなわないし

お肉について良く知っていても
動物を上手にさばけるわけではない。

そんなことです。

知っている

できる
の違い。

クルマで言うと

ムチャクチャ詳しいカーマニアが
必死に自動車工学を勉強したって
クルマを作れるわけではない。

どんなに力学ができて
良い図面が描けて
工作機械を上手に扱えてもダメでしょう。

高いモチベーションを持って
実際にやってみたヤツには敵いません。

あとはクリエイティビティですね。
これは大好きなことを「やって」いないとダメでしょう。
「やらされて」いたら創造性なんて発揮できませんから。

何かずいぶん話が発散してしまいましたが
これは最近バイクに乗る機会が減っているから
元々パフォーマンスの低い脳の状態が
さらに不活性になっているからだと思います。
これはマズイ!

なので、梅雨に入る前にバイクに乗りたいなぁ
なんて思っていたりするのです。

バイクのタイヤの話 トレッド面の形状

最北端、最南端、最西端に1日以内に行く…なんてことをしてきたタイヤです。
タイヤの中央が平坦に摩耗しているのが分かるでしょうか。

タイヤの地面に接する部分をトレッドと言います
本来はラウンドプロファイルといって綺麗に丸くなっているのですが…

こうなると、非常に乗りにくくなります。
特に低速の直進時。

真ん中が平らになっているのだから
直進時の安定性は増すのでは?

いえいえ、そんなことはないのです。
バイクって、真っ直ぐ走っているようでも
微少にフラフラ傾きながらバランスをとっているのです。

タイヤの中央部が平坦になると
スムーズにフラフラできなくなっちゃうので
バランスが取れなくなって不安定になってしまいます。

それはもう、突然下手くそになってしまったような錯覚をするくらい
うまく走れなくなります。

関連した話で、ちょっと脱線してみましょう。

速度の最高記録の競技があります。
映画「世界最速のインディアン」のネタ元になっていたイベントです。

ちなみに、主演のアンソニー・ホプキンスが演じたのは
ニュージーランド人のバート・マンローという
実在した伝説的なライダーです。
伝記も出版されていますので
興味がある人は、ぜひ読んでみて下さい。
ハチャメチャな人生ですが
後悔なく面白く生きるためのヒントが得られるかもしれません。

ニュージーランドといえば
伝説的なバイクエンジニアの
ジョン・ブリッテンも輩出していますね。
意外にも、モータースポーツには大変理解がある国の一つなのです。

世界的に見ると速度記録の大会を定期的に開催しているのは
アメリカ ユタ州のボンネビルソルトフラッツと
オーストラリア サウスオーストラリア州のゲアドナー湖
この2カ所だけだと思います。

ちなみに両方とも大会開催時は乾塩湖です。
雨期には湖なのですが、乾期には真っ平らな塩の大地に変わるのです。
浅い湖が干上がる時って、真っ平らになるのですね。
なので、速度記録にはうってつけなのです。

ちなみに、昔々は砂浜でやることが多かったようです。

さて、高い速度域になると色々な問題が出てきますが
その問題を次々にやっつけながら記録を伸ばすことになります。

空気抵抗などは分かりやすいところですね。
ボディの形状を工夫して空気抵抗を低減したり
その抵抗に負けないように馬力を向上したりして
記録を伸ばしていくのですが
どんどん速度を上げていくと
最終的に問題になってくるのはタイヤです。

タイヤは自分達で作るわけにはいかないので購入する必要がありますが
設計上の最高速度が決まっています。
二輪のロードレース用で
速度域が最も高いものでも時速300km後半です。
もし、それより速い速度で走行すると何が起きるか?

最高速度域では、凄まじい速度でタイヤが回転しますが
その回転による遠心力でタイヤの表面のゴムが剥がれてしまうのです。
トレッド剥離というヤツです。
そうなるとまともに走れません。
非常に危険です。

なので、使用するタイヤで最高速度が決まってきます。

もし、それより速い速度で走行したいと思ったら手は無いのか?

あります。
ロードレース用のタイヤではなく
速度競技専用のタイヤを使用するのです。
これなら時速500kmを少々超えるくらいまで対応します。

しかし、このタイヤ
接地面の形状がに問題があります。

何せ四輪車の競技用なので
幅と直径がバイクに使えるサイズでも、接地面が平らなのです。

なので、一般的なバイク用タイヤを履いた時のようにフラフラできないのです。
結果、このタイヤをそのままバイクに履かせると
発進時の低速で直進している状態で転倒してしまったりします。

人によっては、タイヤの接地面を削ってしまって
ラウンドプロファイルのような形にしてしまう人もいるようですけど
そもそも、このタイヤを使っている人は非常に稀です。

でも、フラフラしないとバランスが取れないなんて面白いですよね。
まるで人生のようではないですか。

真っ直ぐにパワーでゴリゴリいこうとしても
大抵はうまくいきません。
困難に遭遇して、ポッキリいってしまったりして。

やはり柔軟性
しなやかさが大事だったりしますものね。

それはそうとタイヤ換えよう。