レースが生み出すもの

レースは、燃料をぶちまいて
無駄なことをしているように見えますかね。
何を好き好んで、あんな危なくて不経済なことを…
と思いますか?

きっと興味が無い人から見たらそう見えるかもしれません。

やるにしても、見て楽しむにしても
それなりにお金がかかります。
でもこれは
多少なりとも経済を回すことに貢献していると言えるでしょう。

で、「燃料ぶちまき」の件ですが
実はレースで勝とうと思ったら
効率を上げないといけないのですよ。

マシンには決められた量の燃料しか積めなかったりするし
燃料搭載量のルールが無かったとしても
搭載量を減らせば軽くなるので
速く走りたければ、そうしたくなる。

となると、限られた量の燃料で
もしくは可能な限り少ない燃料で
大きなパワーを得たい
ということになります。

これ、効率向上です。

というわけで
一見、不経済でも
実はそうでもない側面があったりします。

あと、レーシングマシンを作る人
それを運用する人
関わる人の「熱量」は大事です。

この熱量が、新しい技術やアイデアを生みます。
もちろん、周囲にも波及します。

こういう
対象に熱くなれる
という資質は
良いものを作るには欠かせません。

なので、レースはとても大事だと思っています。

レースはチャレンジです。
チャレンジすれば失敗もしますから
そういう意味では効率は悪いのかもしれません。

でも
新しい何かとか
価値あるものは
効率が良いところからなんて生まれないと思うのですよ。

だって、そういうのが生まれるのって
決まってチャレンジからですものね。

結局 価値はチャレンジから

いかに早期にチャレンジするか
それはとても大事なこと。

スピードは大事だから。

でも、難しいかもしれません。
完璧じゃないと失敗する
と思っちゃうかもしれないから。

でも
完璧じゃなくてもやってみること。
分からなくてもやってみること。

これも難しいでしょうね。

分からないものをどうやるんだ?
と思っちゃうでしょうから。

でもね、仮に締め切りギリギリまで考えたところで
ロクなアイデアはでなかったりするし

そもそも「やる時間」が無いんじゃ
何もできないのですよ。

結局は勇気なのかな。
その勇気を支えるのは、パッション…「思い」
って所に行き着いちゃうのでしょうね。

シンプルだけど難しいところです。

でもね
バカになっちゃうと簡単なのですよ。

それも勇気要るんですよね。

早くやって早くコケたらいいよ

大事なのは
コケないこと(間違えないこと、失敗しないこと)
ではない。

むしろ大事なのは
早期にコケること

そこから
どうやったらコケるのか
を学ぶこと

そして
すぐに立ち上がること

そして
チャレンジし続けること

凄くシンプル。
でも、言うほど簡単じゃないかもしれません。

というのも
他人はもちろん
自身の本能的な部分が足を引っ張るかもしれないから。

「失敗」は少なからず
動物的な生存本能に結びついているからです。

本能的な部分は手強いです。
理屈じゃないから。

コケないように継続していって
そこそこレベルが上がってきたところでコケると
・ダメージは大きいし
・何が起きたか分からない
・怖くてチャレンジできなくなる

早期に
レベルが低いうちにコケるなら
・ダメージが小さいので、再チャレンジに対する恐怖も小さいし
そもそもレベルが低いのだから、そこから色々学べる
・学びながらレベルを上げていける

どこがコケるボーダーラインなのかが分からずに
コンフォートゾーン(安心・安全で快適な領域)に留まり続けると
・ボーダーまでの余裕が分からないので、チャレンジが怖い
・結果、変化ができなくなる

コケるボーダーラインが分かっていれば
・ギリギリまで攻められるし
・ボーダーまでの時間的余裕、空間的余裕で
何ができるか考えて、工夫もできる

「早くやる」を継続していくと
体内時計の速度というか
PCで言うところのクロック数みたいなものが上がって
処理速度が向上する
というのも重要です。

と、思い付くままに書きましたが
これは技術的なこと…
ものづくりはもちろん、バイクに乗ったりすることなど
色んな事に適用できます。

そうそう
バイクは分かりやすいかもしれませんね。

若いうちに、小さいのから乗って
そこそこ痛い思いをしておけば
何が危ないのか
どうしたらいいのかが分かります。

そこでの学びは
その後、継続的に使うことができるし
学びを積み上げていける。

逆に、レベルが低い状態で痛い思いをせず
色々と余裕ができたからと
急にデカイバイクに乗ったりすると
重いわ、パワーはあるわで
何かあったら、どうしたらいいか分からなくなる。

結果、どこまでいけるのか分からないまま
見えないボーダーラインに近づかないよう、恐れながら乗るか
一気にボーダーを飛び越えて…
となりやすい。

ちょっとやってみて
うまくいかないと

危ないから
とか
向いてないかも
なんて思ってやめちゃうことが多いかもしれません。

でも本当は
うまくいかないその時こそが
大事な瞬間なのかもしれないのですよね。

チャレンジを楽しむなら
早いうちからスタートを切るべきです。

実力が付いたら
余裕ができたら
なんてよく言いますが

そんな日は来ませんから。

「獅子は我が子を千尋の谷に落とす」
と言います。

そうすれば子ライオンは
きっと強い子に育つでしょう。

でも
経験の無い、いい年をしたライオンを
千尋の谷に落としたら…
即死するかもしれません。

運動エネルギーは
質量と速度の二乗に比例するのです。

「可愛い子には旅をさせよ」
と言います。

そうすれば
思い通りにならなかったり
ヘマをやらかしながら
経験から多くを学び
きっと立派に成長していくでしょう。

でも
ロクに経験の無い、いい年をした者が
いきなり見知らぬ土地に行ったら…
いいカモになるかも。

お後がよろしいようで。