伸びきった先に

成長曲線を上り詰めている時は
色んなことが足りないので
凄いパワーで頑張れます。
ハングリーな状態です。

明治や戦後の日本は
マズローの欲求5段階説の
底辺に相当する生理的欲求から
最上位の自己実現まで
一気に突き抜けて全て手に入れた状態ですね。

しかし、ひとたび生活に不安や不足が無くなれば
そりゃぁおなかいっぱいで
ハングリーにはなれません。

満足した状態が基準(普通)になると
それらを失うことによって
現状が変化することを恐れる。

残念なことに
失うことを防ぐためのことは
マイナスになることを防ぐためのことであって
プラス側に延ばしていくのとは違います。

レベルの低い状況で
凄い勢いで色んな事をやって
色んなことを手に入れている時って
望むものが手に入った喜びや
成長した喜びがあったり
集団で力を合わせなければならない側面もあるわけで
色々大変な反面
色々良いこともあったと思います。

ただ、人の欲というのは際限が無いので
もっと欲しくなる。

けれど、成長曲線を上り詰めている時のような
勢いはありません。
基本的なところは満足しているから。

そんな状態での欲求は
個人的な欲求に片寄りがちなのでしょうね。
皆で力を合わせて乗り越えるべきことも少ない。

モチベーションもクリエイティビティも低下して
分断・分裂していって
小さいことしかできなくなっていく。

今の日本のことです。

なので、満足したら下がっていきます。落ちます。
そんなの当然です。

色々とネガティブなことを並べてみましたが
どうやってこの状態から脱出するかが問題です。

これは行くところまで行っちゃうしかないのか?
なんて思っていましたが

よくよく考えてみたら
マズイ状態というのは満足できない状態なわけで
再度、成長曲線を昇っていけるのではないでしょうか。

かつて「立ち上がった」経験(歴史)を持つのであれば
それを参考にすることもできるし
先人にできたのだから、自分達にもできる
と思えるでしょうし。

こんなの嫌だ
満足できない

でも、何とかできるんじゃないかな
じゃ、やってみようかな

と思えば再起動ってところではないかな。

果たして、そう思えるかどうか
というのが大問題なのかもしれませんが。

夢工房は再起動しましたよ。

システムは幸せにしてくれない

この時期になると学生に
「この業界は(この会社は)将来性あると思いますか?」
なんてことを聞かれることがあります。

ちなみに夢工房の学生ではありません。
彼らはそういう迷いはありませんから。

そういうことを聞きたくなる気持ちは分からなくもない。
たぶん多くは、そんなことが気になっているでしょう。

でも、この疑問
全く意味が無いかもしれません。

だって、今の状況が未来永劫続く保証なんて無いし
むしろそんなことはあり得ませんから。

世の中のトレンドなんて
いつ変わるか分からないし

昨日まで日の目を見なかったものが
突如、脚光を浴びる
そんなこともあり得ます。

その根源にあるのは

ですね。
常に。
間違いなく。

つまり
その業界を、会社を
支えていったり変えていったりするのは君なんじゃないの?
と言いたいのです。

業界や会社が盛り上がるには
何かトリガーが必要なわけですが
それを作るのは
その業界、その会社にいる人間でしょう。

そもそも、今現在大きな会社だって
創業時は小さな会社だったわけで
その業界だって小さかったはず。

なので
業界が
とか
会社が
なんて気にする必要は無くて
自分が信じていることを
一所懸命やればいいのではないかと
そう思います。

勤め先がどうであろうと
それをどうするかは自分次第ですよ。

なので、自分が好きなことを仕事にして
「自分が大好きなコレで盛り上げてやる!」
「いいものつくって皆を驚かせてやる!」
そんなつもりでやれば良いだけ。

どうせ未来のことなんか分からないし
そんなふうに考えて一所懸命やれば
大抵は良いことが起きるし成長します。

全く別の業界・業種に転職したとしても
その経験は活きるわけで
きっとうまくいくでしょう。

なので全く心配無し。
心配なんかしている暇があったら
どうやったら良い仕事ができるかとか
良いものがをつくれるか
なんてことを
考えたり試したりしていた方がいいですよ。

イケてる会社
イケてる業界に入ったところで
お金とか休みとか福利厚生とか安定とか
恩恵を受けることが目的なら
そのシステムは君を幸せにはしてくれません。

最低限の労働の提供で
人一倍おいしいところを貰おうって
そんな人間が集まってきちゃったら
組織は存続できません。

その「おいしいところ」のリソースは誰がつくるのさ?

そりゃ、君だろ。

風土とか文化とか…実は意外と身近な話

今日は1年生に対するクラブ活動などの紹介があったようです。
で、夢工房にも多くの1年生が来訪しました。

今年の1年生は、結構アクティブなのかもしれません。
良かった良かった。

ただ、夢工房に入れる人数も限りがあるので
活動メンバーは先着順ということになるのかな

まぁその辺は現メンバー達が何か
いいアイデアを考えているでしょう。

新1年生に接している上級生達を見て思ったのは

コロナ禍でもしっかり成長してくれたなぁ

ということです。

というのも、恐らく…
これは推測に過ぎませんが

本学のみならず
大学の多くのクラブ活動やら
学生主体の組織は
壊滅状態になっているのではないかと
そんなふうに思っているのですが
どうなんでしょうね。

ウチの連中は
萎えていないどころか
常にやる気満々ですから
よくもまぁこんな成長してくれたな
と感心してしまいます。

これ、恐らく
歴代の先輩達が頑張ってくれたお陰なのだろうな
とも思うのです。

卒業してしまって
現役とは十分に接点が無くても
部屋には何かが残っています

空気感というか何というか
たぶん部屋の風土というか
文化ともいうべきものだと思います。

そういうのを部屋にある様々なものから感じ取れるのかな。

工作機械とか
部品とか資料とか
学生達が自ら作った設備とか

ただ、その空気感を途切れさせるのは
実は簡単なことです。

「ちょっとだけ」と言って
一時的にやめちゃえば
実はそれでお終いでした。

文化ってそういうものです。

やめるのは簡単ですが
一度やめてしまったら
決して復活しません。

難しいのは
何でもかんでも変えずに続ければいいのか
というと、そうでもないでしょうから

何を変えて何を残すのか
または
最適化しながらどのように継続するか
その辺が難しいところですね。

そういうのって、数字で評価したりできませんので
直感というか、嗅覚みたいのが重要なのだと思います。

私は知能で勝負するタイプではないので
自然とそういったものを磨くことに
力を入れていたのかもしれません。

でも今思うと
やはりこれも仕事を通じて
諸先輩方から学んだのだと思います。

やはり人には恵まれていました。
色んな経験させてもらいましたもの。

「何でもかんでも変えるのはいいけど
文化は失ったら復活しねぇぞ」

そんなこと言われましたわ。確かに。