リスタート

夢工房の学生達は頑張っていますが、いかんせんコロナ禍の自粛によって技術継承が不十分で、技術レベルが低くて、何よりマインドセットが難しい状態です。
彼らなりに頑張ってはいると思いますが。

自分なりに頑張るのは大事なことなのだけど、コンペティションに参加するとなると、「自分的には」は通用しません。
けど、そんなのは参加しないと分からないことなのかもしれません。

というわけで、12月にはレーシングカーのイベントFormula SAEのオーストラリア遠征に行くのですが、そこでは散々な結果となることが予想されます。

今回の遠征では、参加メンバー全員が海外大会初参加です。
大事なのは、そこで彼らがどう思って、どうするのか。
ちょっと大げさな言い方ですが、彼らの今後の動き次第で、我々、夢工房の未来が決まると言っても良いのかもしれません。

日本には、同様のレーシングカーの活動をするチームがコロナ禍前には80から90チームあったようですが、相当な数が壊滅状態とも聞きます。
そして恐らくかなりの数のチームが、我々同様に再起動の状態にあるのではないかと想像しています。
ぜひ頑張って、何とかこの局面を乗り越えてほしいものです。

つまり行動力か?

ものごとをうまく運ぶには、色々と細かい要素は必要だと思います。知識とか技術とか勇気とかパッションとか。
でも、それを得るためにどうしたら良いのかというのは、要素がはっきりするほどぼやけているような気もするのです。

抽象度を下げすぎちゃって、ゴールと細かい要素を埋めるものが無いというか何というか。
ちなみに、抽象度が高いのが抽象的で、低いのが具体的です。

で、これならどうだ?と思うのが「行動力」です。
どうですか?これならイメージしやすいのではないでしょうか。

どう動けば良いかがイメージしやすいでしょう?

今日はモビリティリゾートもてぎで行われた全日本学生フォーミュラ対象の試走会に混ぜてもらいました。

少々行動力の重要性を甘く見ていたウチの学生達は、満足にマシンを走らせることができず、さんざんな結果でした。
マシン側の準備不足、運用レベルの低さは、それをハンドリングしている学生達の低い意識レベル相応だということです。

こういうのって、口で「あーしろ、こーしろ」言って、それに従わせてみたところで、あまり意味がありません。
確かにそうやっていれば失敗は少ないかもしないし、言う方も楽になるかもしれませんが、果たしてそれは本人にとって本当の学びになっているのかが問題です。

手元の目に見える短期的な失敗は減ったとしても、果たして未来はどうなるのか?ということです。
教育って、未来のためにやるのですから、短期的に自分の面倒が減れば良いってものではないでしょう。

ヘボいマインドを持って、ヘボい結果を出したら、それに真っ直ぐ向き合って初めて自己評価ができるようになるのです。
それを真摯に受け止めて、次のアクションに繋げる。
それができなければ、いつになってもヘボいままです。

オーストラリアへの発送直前だというのに盛り上がって参りました。

オーストラリア大会キャンセル

Formula SAEのオーストラリア大会は、夢工房の学生達が過去20年において最も重視してきたイベントです。

今年も12月の遠征を目指してマシンの開発を進めてきましたが、マシンの発送に開発が間に合わないことが明確になったため、残念ながら本日遠征の中止を決定しました。

応援して下さっていた皆様、ご協力頂いた皆様には、大変申し訳ない限りです。

輸送費の大幅な値上がりによって、スポンサー獲得活動に大幅に時間を割くことになった事による開発の遅れ。土壇場になって多くのメンバーがコロナに感染したことによる開発の遅れ。
他にも色々と原因はありますが、言い訳のようになってしまいます。

この活動は学生主体でやっていますが、もちろん私の指導力不足もあります。

当事者の学生達自身が最もショックを受けているとは思いますが、遠征中止を決定した本日から、中止に伴う対応の検討と、今年の活動に対する評価、来年に向けた計画を開始しました。

もちろん今夜は評価会という名の反省会を実施したわけですが…不謹慎かもしれませんが、やっとスタートラインに立てた気もしています。
人は難しいです。