未来予測とその対応 その1

この過去記事について、一つひとつ検証する価値がある
というか
現状の評価とこれからの対策について考えねば
と思いましたので、早速やってみましょう。

・今後は多極化、グローバル化する
「外向き」になることを意味する。今までの「内向き」から変わるので厳しくなる。

これ、色んな方向で考えることができますが…

世界情勢で言えば、まさに
アメリカとソ連の二極から
アメリカの一極となり
その一つの「極」も衰退して
多極世界に向かいつつあります。

なので、我が国は今までのように
単にアメリカに追従していれば良かった状態
からの変化を迫られています。

我が国はアメリカの同盟国なので
今後も、この二国間の関係が重要なのは言うまでもありませんが
もっと広い視野で考えていく必要があるということです。

もちろん私は政治が専門では無いので
自動車という側面で見るわけですが
今や世界最大の自動車市場であるアメリカだけを見ていれば良い時代は、すでに終わっているというのは誰もが理解しているところ。

マーケットの主戦場は
かつてはアメリカであったのが
中国に移り
次はインドか?という状況です。
が、今回は
インドだけ見ていればいい
というような状況では無さそうですね。
多極化って、そういうことです。

さて、この状況から
次世代の開発車の卵である学生達はどうすべきか
特に、夢工房で活動しているような
チャレンジャー達はどうすべきか?
これが問題です。

今までのアメリカ一極の世界は、言うなれば
日米関係という「内側」を考えていれば良かったわけです。

ここから多極化するということは
その外側の多様な価値観や環境に対応できる考え方と行動
が必要になってくるということです。

今までは、対象が「極」一点であったのが
広い面になるというか、多くの点になるというか
そんな感じでしょう。

ということは
広い視野や柔軟性
そしてもちろん
多くのことに素早く対応・適応する能力が大事になってくる
ということでしょうね。

しかしながら
今までの一極状態に適応する生活をしていた状態から
多極へ変化するということは
今までのままでは安定が保てないということです。
だって、変化するのだから当然です。

多くの人は安定を求めるのですが
足場(環境)が変化するのだから相対的に安定できません。

荒れる海に揉まれる船に乗っているときに
安定を求めて船に体を固定すると
船と一緒に大揺れする
という感じですかね。

そうなると
不安とか恐怖を感じて
ますます安定を求めるわけで

皮肉なことに、そういう状態では
視野が狭まって行動が萎縮して
脱出口が見えなくなります。

これは生存本能に基づいた本能的なもの。
意識しなければ自然とそうなります。

なので
やるべきことは逆です。

視野を広げてアクティブに動く

これしか無いでしょう。

幅を狭めて深掘りするのは
そういうのが得意な専門家がいますから
お任せしちゃうのが良いでしょう。

エンジニアは発明家ではありませんので
そういった専門家が生み出した成果を利用させてもらって
製品をつくるのが仕事です。

経験によって、とにかくネタを沢山手に入れて
それらを様々な環境に次々に適応させていくような
そんな経験が重要になるでしょうね。

おお!
それはまさにコンペティション・マシンの開発や
性能の最適化作業じゃないですか!!

そんなのこじつけだって?

いいんですよ。
仮に間違っていたって
やってみれば、どう間違っているか分かりますから。

未来が見えない不確定な時代では
どんなに考えたって分からないものは分からないんです。
だって、不確定なんだから。

あ、そうそう
「外側」が大事になるということは
マインドがよりオープンでなければ対応できない
ということでもありますね。

海外のコンペティションに出るってのは
グローバルな環境におけるオープンなマインドを手に入れるには最適じゃないですか!!

とりあえずやっといたらそれが正解

適性や嗜好は色々あるけれど
本当に自分にピッタリくるものは
やってみないと分からないものです。

憧れていたことに取り組んでみたものの
想像通りにはいかなかったとか

反対に
思ってもみなかったことが
うまくいったとか、楽しかったとか

そんなこともある。
…というか、世の中そんなことだらけ。

なので、とりあえずやってみて
何が楽しいのか、何が難しいのか
どうするとうまくいくのか、いかないのか
どうしたらもっと楽しくなるのか
などなど

やってみれば分かることは山ほどあるし
大抵のことは
何とかしたいと思ったら
何とかなったりするものです。

で、その分かったことってのは
大抵は他のことにも応用が効くので
決して損はしない。

というか
物事の結果をどう捉えるかは
自分次第なんですけどね。

自分が失敗だと思ったら、それは失敗になるし
良い経験の一つだと思ったら
それは間違いなく良い経験になる。

というわけで
何をするか
ってのを選ぶ際には
あまり深く考えずに
直感でいっちゃっても良いと思うのです。

直感って、意外と正しかったりするのですよ。

キミが手に入れるべきことは?

現場で仕事をしているとき
何が大事だと思っていただろう?

少なくとも
計算ができるとか
公式や定理を覚えているとか
プレゼン能力とか
そういった何かしらの知識とか
小手先のスキルでは無かったよなぁ
と思うのです。

もちろん、そういったものは
役には立ちますけどね。

もうっとこう、プリミティブというか
根源的なものが役に立っていました。

熱意や勇気や行動力
そういったものは
もちろん大事でした。

知識よりも
むしろそれらが基本です。

そういうのを発動しないとチャレンジできません。

仕事ってチャレンジですから。

動機も大事です。
何によってスイッチが入るか。
というか、入れるか。
何のためにやるのか。

知識とかスキルとかってのは
必要に応じて手に入れるものだ
と思ってましたし
実際そうしていました。

だって、学校で学んだ知識は
そのまま仕事に使えなかったから。

もちろん無意味ではありません。
色々知っていた方が良いのです。

でも、教科書の知識を現実世界の事象に適用するのって
意外と難しいのですよ。

だって、学校で学んでいるとき
その知識が何に使えるか分からないままでしょう。
何となくは理解できていても
具体的に使う経験はしないわけだから。

そういう意味で
学校の知識は役に立たない。

知識は、何かをやるために必要な
道具みたいなものですが

使ったことがない道具なんて
いきなり上手に使うことなんてできませんよ。

なので、まず大事なのは
知識以前に根源的なもの。
心の原動力みたいなものです。

あと、もう一つ大事なこと。

問題に直面して危機感を持ったとき
思考停止に陥るか否か
その程度は?
です。

仕事をしていれば
何かしらトラブルは起きるわけで
必ずピンチがやってきます。

その時にどうするか?
これが大事。

そういうのは経験を積んで
延ばしていくものであって
授業では学べません。

ちょっと乱暴な言い方ですが
学校で得た知識だけで仕事はできないから
早いとこ学校なんて卒業して
現場で学ぶに越したことは無いと思います。

で、学校では
何かにチャレンジしつつ
熱意や勇気や行動力とともに
必要だと思った知識や技術を
手に入れていけば良いでしょう。

それらは社会に出ても
そのまま使えますし
根源的に重要な要素は
若いうちにしか身に付きませんから。