剣豪、宮本武蔵が書いた五輪書(ごりんのしょ)
読んだことありますか?
武蔵の書いた書が読めるなんて凄いですよね。
現代語訳になったものが普通に入手できます。
色々と参考になることが書かれていますが
こんな記述が印象に残っています。
「唯一所に止めぬ工夫、是れ皆修行なり」
執着がなく、「道理を得ては、道理をはなれ」という状態
道理にとらわれず、形にはまって形にとらわれない状態
だそうです。
それが難しいのだ
ということですね。
何かを理解したり、できるようになったら
そこから離れて執着しない
ということででしょうけど
それが難しいのだ
というのは理解できます。
心を一所に置くのは自由でなくなるわけで
真剣勝負において
小さな事に執着することは致命的だということでしょう。
こういう考え方は
技術に関わる者にとっては
とても大事だと思います。
仕事をしていると
ついつい小さな事にこだわって、執着して
引き込まれてしまうことがあります。
そうすると全体が見えなくなって
一体何のためにそれをやっているのか分からない状態になりがちです。
手段と目的が入れ替わるのはこんな時です。
が!
問題なのは、それすら気付かずに没入してしまうことがある
これは致命的です。
なぜかというと時間を失ってしまうから。
こんなふうになってくると
「自分に由(よ)る」状態ではありません。
時間に主導権を渡さなければならなくなります。
自由を失っているということですね。
「執着しない」
というのは仏教に通じる
というのも面白いところです。
こういうのは
エンジニアに限らず
仕事をする上で大事だと思います。
やはり道を究めた人の言葉は大事ですね。