デカイ壁が見えてきた

夏もこの時期になると
夢工房内のプロジェクト活動も大詰めを迎えます。
授業が始まると活動時間が
めっきり減ってしまいますからね。
今のうちに進めておかないと。

でも、今年はコロナ禍の影響もあり
十分な活動ができているとは言えない状態です。
思った通りには行っていません。

反面、欧米では様々なアクティビティが再始動しており
日本もボチボチ復活か…
というところで、今回の感染拡大。

世界的に非常に微妙な状態になっています。

大会はやるのか、やらないのか微妙な状態。
そして
自分達の活動は思ったように進んでいない。

ちなみに
レーシングカーではFormula SAEのオーストラリア大会は
現在、12月に開催する方向で動いています。
しかし、オーストラリア国内でロックダウンに対するデモがあったりして
これまた微妙な状態です。
しかし、世界最大規模のドイツ大会は開催されました。
日本大会は、車を走らせるイベントはキャンセルの方向ですね。

模擬惑星探査機は、アメリカの大会が中止。
代わりに9月に静岡でイベントが開催されますが
これも感染拡大の状況次第。

エコランは、開催クラスを絞って10月に実施。

何度も言いますが
学生達の準備は十分ではありません。

この状況に対して
私がどう思っているかというと…

チャンスだと思ってます。

勝てるチャンス
と言う意味ではなく
彼らが成長するチャンス
ということです。

こんな難しい状況は
そうそうあるものではありません。

思い通りに行かなかったのは
今年に限ったことではありません。
去年も同様です。

なので、技術的には長期間停滞していた
ということです。
さらに、人材育成や継承も停滞していました。
もちろん、困難な状況下で頑張ったのですが
そんなのは十分とは言えません。

ひょっとすると
本当の困難は、この後に来るのかもしれませんし。

でも、このでっかい壁を乗り越えて
次の成長に繋いでいけたら
きっと凄いことができると思っています。
試されてますね。

おかげさまで、私は大事なことが色々見えた貴重な期間でした。

維新に思う

「維新」って、たまに聞いたりしますが
その意味を理解している人は意外と少ないのではないでしょうか。

辞書で引くと

すべてのことが改められて、すっかり新しくなること

と出ていたりしますが、ピーター・ドラッカーは
明治維新は日本における奇跡だとした上で

目的と方法のどちらか一方を維持し、他方を変えるやり方

と紹介しています。

革命は、目的と方法の両方を一新するが
その後には混乱しかない
と。

さて、その明治維新は何をやったのか?

簡単に言うと
幕府を倒して
それまでの武家社会をやめて
近代化をして
天皇を国民を総べる中心とした
そんなところでしょうか。

学生時分、私はまったくと言って良いほどは歴史に興味がなかったので
社会人になってから本を読んで勉強してるのですが
自分の興味に従って知識を得るってのは楽しいものです。
まぁ、必要なものを得るってのは往々にして楽しいのでしょうけどね。

さて、明治維新では王政復古が行われて
その際に「五箇条の御誓文」が公布されました。

この内容は、聖徳太子によって施行された日本初の憲法
「十七条憲法」に似てるなぁなんて思うのです。

特に冒頭

十七条憲法 の
「和を以て貴しと為し」
が、何となく
五箇条の御誓文 の
「広く会議を興し、万機公論に決すべし」
「上下心を一にして、さかんに経綸を行うべし」
に通じるところがあるなぁ
なんて思ったりするのです。

これらは冒頭にあるのですから
もっとも重要なところなのでしょう。

で、これは以前にも触れている神武天皇の建国の詔に通じるところがありますよね。
とすると、維新は日本建国のコンセプトに立ち返っているということになるのでしょう。
目的は変えずに、手段をガラッと変えたってことですね。

そういう意味では、日本は本質的なところはブレずに
ずーっとやってこられたわけで
それはこの建国の詔が
いかに当を得ていて素晴らしいかったか
ということでしょう。

さてさて
行くところまで行って
このやり方じゃ、もう続かんぞ
ということになれば
色々変えざるを得なくなるのですが
日本のスタイルとしては
革命じゃなくて維新ということになるのでしょう。

そうなっても、コンセプトが良いので
原点に立ち返れば、きっと道は見えるでしょう。

そんなことを考える日曜日でした。

「楽しい」のために

やはりね
楽しくないと何事も上達しませんし
良い結果は出せません。

じゃ、どうすんの?
というのが重要になるんですが

一体どうしたら良いのでしょうね。

楽しいことをやる

そうですね。
楽しいことをやるのは大事です。
そもそも楽しいわけですから健全な動機です。

楽しいって前もって分かっているってことは
すでに経験があることで
それは、この際はどうでも良いのです。

では、初めてやることを
これからやることをうまくいくようにしたい
そんな時はどうするの?

自ら「面白くする」のです。

面白いって、一体どういうことか
というのは難しいですが
面白い時ってどういう状態になっているかというのは
想像が付くと思います。

主体的にものごとを「やっている」ときです。

「やらされている」ときは、あまり面白くなりません。

「やってる感」が重要です。

なので、自ら工夫したり努力したり
そういうことは重要でしょうね。

よく
「面白くないから工夫できない(努力できない)」
みたいなことを言うケースがありますが
あれは逆です。

やらないから面白くならないのです。

そもそも入り口から
「これは違う」
と思うものには
無理に取り組む必要はありませんけどね。

やってみて面白くないし
うまくいかないから辞める
そういうこと、ありますよね。

夢工房でももちろんありますし
会社組織でもありますね。

自分の好きな仕事を選んでも
起こりますよ、もちろん。

例えば、自動車が好きな人が
自動車開発の仕事をしても
好きなことばかりできるわけじゃありません。

恐らく、日々の仕事のうち
70%くらいは、その仕事をする前には
望んでいなかった内容です。
経験上そう思います。

なもんで、大手自動車会社に新卒で入っても
3年後には4割近くが辞めます。
学歴とか成績なんて関係ありません。

例えばね、スポーツカーの開発がしたかったのに
軽トラックの開発をすることになったらどうします?
そもそも、車じゃなくてシミュレーターの開発だったら?

私は実際にそういうことがありました。何度も。
が!
別にどうってことは無かったですね。

10年くらいのキャリアのうちで
本当に色々やらせてもらいました。
でも、楽しくなかったことは無かったですね。

それは、車の開発をやる前の仕事でも同じでした。

仕事がつまらないって思わないんですよ。
細かいことを言えば、ごくたまにはありますよ。人間ですから。

ただ基本的に
やらされるのが嫌なんですよ。
同じことを繰り返すとか。

でも、仕事ですから
業務命令もあるし、お客さんからのオーダーもあるわけで
それらに従うシーンがあるのは否定できません。

そんな状況でも、単に従うだけじゃなく
工夫して自分のものにしてしまえば楽しめます。

真面目な人って「 自分のもの にする」とか言うと
凄く難しいことを高いレベルでやって
マスターする
みたいなイメージを持ってませんか?

そんなの面白くないですよ。
うまく言えませんが
気の持ちよう一つで
楽しみながらチャレンジできると思うのです。

仕事って、辛いことを耐えながらやるもんだ
みたいな先入観を持ってると
思考が硬直化して
アイデアは出ないですよね。

奴隷じゃないんだから
そんな風に考える必要はありません。

「失敗したくない」
とか思っちゃうから
うまくいかないのでしょうね。
そっちを見るのではなく
「面白くしたい」
「自分の力で回したい」
と思うのが良いですよ。

両方は無理です。
失敗しないから面白いわけでもないですしね。

今の仕事…
そもそもは「呼ばれて」大学に来たわけで
自分の意思ではありません。

でも、任された環境で
面白くなるようにやってたら
今の夢工房になっちゃった
って感じです。

まだまだまだ満足はしていませんが
面白いですよ。かなり。