考え方の威力

事実などない。
あるのは解釈のみだ

ニーチェ

結局、人が何かを認識するというのは
絶対的な何かではなく
個人的な認識や解釈
つまり、当人がどう思っているか
ということなのでしょうね。

人は自身の考え方というフィルターを介して
ものごとを理解します。

なので、あるひとつの事象に対して
複数人が異なる解釈をする
というのも当然のことです。

ということは、
当人がどう思っているかが全てを決める
という言い方もできるかと思います。

特定の事象を認識しても
ある人にとっては残念なことかもしれませんが
別の人にとっては素晴らしいことだったりもします。

例えば

とにかく楽をしたいのだ
と思っていると
自分が何かをやることになると
それは、面倒な事が起きた
ということになります。

しかし
とにかく色々経験したいのだ
と思っていると
自分が何かをやるということは
チャンスがやってきた
ということになりますね。

もちろん、面倒と思っていれば
パフォーマンスを発揮することはできないので
結果は残念なことになりがちですし
どうせうまくいかない
という印象が残って
次回に影響を与えます。

でも、チャンスだと思っていれば
前向きな気持ちで取り組めるので
良い結果が出やすいだけでなく
その経験が後に再利用できます。

というふうに
考え方ひとつで物事の見方は大きく変わるし
当然、やることの結果も変わってきます。

これは価値観を変える
ということなのでしょうけど
果たしてこんなことができるかな?

これも考え方は同じです。

できると思えばできるし
できないと思ったらできるはずがありません。

ただそれだけの話です。

どうするかは自分次第。
これこそが自由。

運命の自作方法

以前、マザー・テレサの言葉を紹介しました。

思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。

これらのうち
他人が気付けるのは
言葉
行動
習慣
性格
くらいかな。
思考は分からないし
まして運命なんて分からない。

自分でも気付けないのは
…ほとんど全部

えー!?
自分のことなんだから分かるでしょう!?

そうでもないですよ。
たぶん、意識している人は意外と少ないと思います。
自分のことなのに
意外とセルフコントロールが効いていないことが多いと思います。

皆、自分は自分の思い通りに生きていると思ってますが
意外とそうでもないです。

思考も
言葉も
行動も
習慣も
性格も

多くの人は意識せずに
現状ができあがっています。
自分で作り上げたものではなく
できちゃったものです。

そして
多くの人は
それらに意識的に手を入れようとしません。

それが自分の人生で
仕方ないと思っている
もしくは
意識すらしていないことも多いです。

本当は、色々自由に
思った通りにしても良いのですけどね。
もったいないなぁ。

意地悪な人は
自分が意地悪だと言うことに気付いていないかもしれないし
それを直そうともしません。

悲観的な人は
自分が悲観的だと言うことに気付いていないかもしれないし
それを直そうともしません。

それによって悩んだりするのに。

分かっているけどやらないとしたら
それは分からないのと変わりません。

こういうのって
不思議だし面白いところでもあります。

こんなことが分かっていても
言うほど簡単ではないのは分かっています。

簡単ではないけど
色々工夫すると
色々面白くなることも分かってます。

他人を変えられないのは分かっているのですが
見えるものに対しては
アドバイスできます。

自分自身、まだまだなのですが
どうせ人間は完璧になんてならないので
自身もできていなくても
理想を語って
学生と一緒に成長するのです。

年長者だからこそ
できることや言えることもありますしね。

たまにはこういうことを考えて
自分を律するのは大事だな
と思っています。

夢なき者に成功なし

今回も名言の紹介をしますが
一言言っておきたいのは
昔から歴史が好きで
勉強していたわけではないということです。
むしろ大嫌いでした。

だって
自分とは関係ない出来事(だと思っていた)
の起きた年を暗記するわけでしょ。
とても何かの役に立つとは思えませんでした。

でも、Formula SAEのチームの
面倒を見ることになったときに
考え方が変わって
一変して歴史を勉強するようになったのです。
相変わらず年号は覚える気なんて
さらさらありませんでしたが(笑)

なぜかそうしたかというと
学生達は勝ちたいって言うんですよ。
で、相手はFormula SAEを20年も先に始めてる大学で
それなりにノウハウの蓄積があるわけです。

さらに
モータースポーツは西洋の文化なわけで
彼らの真似して真っ向勝負しても勝てねぇな
と思ったわけです。

じゃぁ、西洋人の真似しないで
日本的な発想とかやり方だったら
なんとかなるんじゃないかな
と思ったわけです。


こりゃ歴史から
先人から学ぶしかねぇぞ
と。
そうしないと彼らにアドバイスなんかできない
と思ったのです。

そんなこんなで
まずは吉田松陰の名言です。

夢なき者に理想なし
理想なき者に計画なし
計画なき者に実行なし
実行なき者に成功なし
故に夢なき者に成功なし

「夢」を起点として「成功」をゴールとしています。
そうですね。
やはり夢が大事。

渋沢栄一はさらにこう言っています。

夢なき者は理想なし
理想なき者は信念なし
信念なき者は計画なし
計画なき者は実行なし
実行なき者は成果なし
成果なき者は幸福なし
ゆえに幸福を求むる者は夢なかるべからず。

信念と幸福が入っています。
成功は成果と言い換えていますね。
「夢」を起点として「幸福」がゴール。

吉田松陰が「成功」をゴールに据えたのに対して
渋沢栄一が「幸福」としているのは
人々の価値観の変化によるものかもしれませんね。

渋沢栄一といえば、こんな話もあります。

関東大震災後の日本の言論界には、世間の風潮が利己的、放漫になった時、自然が天譴として大災害を起こし改革を促す、と解釈した「天譴論」が流行したが、その口火を切ったのは渋沢だった<渋沢栄一 2020年12月17日 (木) 04:26 『ウィキペディア日本語版』>

天譴論(てんけんろん)とは
人々が調子に乗って堕落したので
神の怒りを買ったという説ですね。

現在のコロナ禍に対して
この天譴論のようなことを
言っている人もいます。
そう言いたくなる気持ちも分かる。

ちなみに
吉田松陰のお墓は
東京の南千住にある近代的なお寺の中に
ひっそりと佇んでます。
行くと分かりますが、ちょっと意外な雰囲気です。
また、関東大震災について知りたければ
東京都復興記念館で興味深い展示が見られます。
興味のある方は一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

教科書読むよりずっと面白いよ!