能力ありきではないのです

よく勘違いされがちなのは、能力によって何ができるか、何をすべきかが決まると思われがちです。

でもこれは間違い。
特に学生のような成長段階の場合ですが。

というのも、成長段階での能力なんてたかがしれているわけですよ。
学生同士で比較して、高いだの低いだの言ったところで、学生という枠を外して見てみると、誤差みたいな違いだったりします。
もちろんそうでないこともありますけどね。

さらに勘違いされがちなのは、基礎学力と呼ばれる知識が能力であるという誤解。
能力ってのは実行する力ですから、知っていることではありません。

知っていることも大事ですが、実行する上で知識が足りなければ知れば良いだけです。

知っているなら実行できるだろう、と思われがちですが、そうでもありません。
そもそも、基礎学力・知識を実行してみろ、と言われても、一体何をしたら良いものやら。

さてさて、「能力があるからやる(あるならやる)」というのは一見説得力がありそうです。
ですが、その能力が身に付くまではどうするのですか?
能力が身に付くまでは「できない状態」なのですよね。
では、一生できないままではないですか。
この理屈は破綻している気がします。

何ができるようになるかは、何をしたいかによって決まるのです。
当たり前でしょう。

それによって、必要なことが明らかになり、その行動に自らのリソースをどれだけ投入するかによって、何ができるようになるかが確定する。

ありたい姿、目標によって行動が決まり、その結果能力が手に入る
ってことですね。

結局「思い」が大事で、どれだけ行動が伴うかってところなのでしょうね。
言うのは簡単ですが、実にシンプルなことです。
シンプルなだけに難しかったりもします。

得意なもの好きなものを伸ばしたらいいよ

好きなことばかりをやっていたら将来が心配?
そんな人、多いんじゃないかな。
それはなぜ?

じゃぁ、机の上の勉強ばかりしていたら将来安心?
それは本当?

知識やスキルがあれば、不確定な未来において新しい製品やサービスを創造できるのでしょうか。
まぁ、そんなことは聞くまでもないでしょう。

好きでもない仕事を40年以上我慢して続けるの?
言われたことをやる、ってのを繰り返して?

どんなに学力があっても、どんなに良い学歴があっても、仕事で行き詰まったり、怒られたりしたら続けられなくなってしまうなんてケースもザラにあるのではないかな。

好きなことを一所懸命やった末の心配よりも、そっちの方がよほど心配で、よほどギャンブルだと思うのですけどね。
どうなのでしょう。

仕事って、知識やスキルは大事だけど、それだけの問題ではないです。
むしろ、それらを駆動するパワーとかセンスの方が大事だったりするのですけどね。

好きなことを一所懸命やっていれば、
マインドとかパッション、センスなどの根源的なものが手に入るわけで。
本気でやっていれば、他の必要なことは後からついてくるものです。

足りないことがあっても、本当に不足を感じている時に自ら掴みに行けば良いし、それが最も効率の良い学びになります。
面白いように頭に入ってくるはず。

得意なことにベストを尽くして、どうしてもできないことは、それが得意な人にやってもらえ
ば良いでしょう。
それが組織だし、会社ってそういうものですよ。

なので、学校では良いチームを作って、好きなことを一所懸命ひたすらやる、そんな経験ができたら上等だと思うのです。

思いは実現する 4

このシリーズ、なぜかほぼ1年おきの投稿になってます。
別に意図したわけではありませんが、そんなタイミングでこういうことを考えるきっかけがあるのかもしれません。

この「思いは実現する」ですが、本質的な部分は1回目の記事を見て下さい。

自己啓発本などにも度々登場するこのワード、一見怪しくて、「本当かよ」と言いたくなったりもするのですが、実はごく当たり前のことを言っています。

我々はものを作る人なので、これは実に分かりやすい。
そして「そりゃそうだよね」とも思うのです。

それはなぜか?

周囲を見渡してみましょう。

なにかしら物があると思います。
それはボールペンでも、クルマでも、家でも何でも良いのですが。

それらは全て人が作ったものです。
当然ながら、作る前には存在しなかったものです。

作る前には考えたはずです。
「こんなのあったらいいな」
と。

これ、単なる「思い」ですよね。
でも全てはここからスタートです。

もちろん思っただけでは無く、考えてチャレンジしたはずです。
最初はうまくいかなくて、リファインを繰り返しながら。

よく聞く話ではありますが、世界中の人が瞬時に意思疎通できるネットワーク、多くの人が数時間で他国に移動できる手段、そんなものは100年前の人からしたら、夢どころか、全く想像もできなくて、妄想にもならなかったかもしれません。

先人達は、そんな状態から
「こんなのあったらいいな」
という夢をひとつずつ実現してきたのです。

我々の周囲の物は、全て先人達が「かつて見た未来」です。

実現するまでは妄想です。
成功するまでは失敗です。

その段階では色んな人が言うでしょう。
「そんなことできるわけないだろ」
「ほら、うまくいかないだろ」
と。

妄想なんて実現するはずはないし
失敗することなんてうまくいくはずない
そういうことにしたいのでしょうかね。

もう一度言います。

実現するまでは妄想です。
成功するまでは失敗です。

「できる人」がやったからできたのではなく
できたから「できる人」と呼ばれるのです。

きっとできると信じる心とか、うまくいくまで諦めない気持ちとか、それらが最終的な結果を決めるのです。