強みを伸ばすか弱みを消すか

これは成長過程において凄く重要なことの一つです。
自身の価値をどこに置くのかという問題でもあります。

ご存じの通り、日本の教育の場合は弱みを消して、全体的にレベルを上げていくようなやり方です。
なので、学んでいる多くの科目の総得点が高い方が優秀とされます。
何か一つが突出していてもダメだし、他人にできないことができたとしても評価されません。

言われたことをキッチリやるならそれが良いのかもしれません。
実際、高度経済成長の頃は、そういったキャラクターが重宝されたのだと思います。

対して、弱みにフォーカスせずに、強みとか好きなことににフォーカスして、それらを伸ばす教育をとる国もあります。
まぁ全員に対してということでは無かったりするでしょうが。

それらの多くは先進国で欧米が中心だと思いますが、最近では中国などもそういった傾向にシフトし始めているという話も聞きます。

まぁそれは当然な話で、大量生産による薄利多売は、人口が多くて人件費が安いなら成立するでしょうけど、人口減少とか人件費が高くなってしまうとそうはいきません。

他との差別化を図って、高付加価値で利益率を上げていかないと成立しません。
大量の「普通」ではダメで、少数の「凄い」で行く必要があるのでしょうね。

とまぁ、そんなことは皆さんご存じでしょうからこの辺にしておきましょう。

問題は、弱みを消そうとするやり方は、当然ながら弱みにフォーカス必要があるわけです。
我が国では、それが真面目とか言われちゃったりするのですが、そういうやり方はいい加減にしておかないと、行き先が暗いのではないかと思うのです。

だって人である以上、弱みが無くなることは無いからです。

そして、弱みがあるから強みに自信を持てない場合が多い。
そもそも成長過程における強みなんてのは、本当に強みとして認識できそうなものなんてあまり無いでしょう。だって経験が少ないのだから。

せいぜい、強みの「気配」くらいのものだったり、大して強みになんてならなくて、単に好きなだけだったりもします。

そういったことを強みとして信じること自体、難しくてリスクがあるでしょう。
「強みじゃなかったらどうしよう」
って。

そういう状態って、やはり弱みにフォーカスしているから自信が持てなかったりすることもあると思うのですよ。

でも本当は、自身を持って進んじゃって良いと思うのです。
それで失うことはありませんし、思い込みだろうが勘違いだろうが、それに夢中になるからこそ強みが形づくられるのは事実なのですから。

冒険したらいいんじゃないかな

ネットが生活の一部になってだいぶ経ちますね。
広大な情報の世界に手軽に触れられて、大変便利で面白い。

でも、自由に得る情報を取捨選択できているようで、何か違う…と思わされることもあるわけで。
ありませんか?そういうこと。

一見自由なようだけど、結局やってることは他と同じじゃないか?と思うようなことです。
自由に選択した情報を得ているのだけど、結局ネットだろ?と思ったり。
まぁこれは一例ですが。

世の中、色んな人がいて、色んな事がありますね。
なのに、一つの方向性にまとまっていくってのは、何かもったいない気がするのです。

確かに、ある程度の人数がまとまって組織で力を合わせることによって、一人ではできないことを為すってのはあります。
そういうのは大事です。
人数まとめて一度にやってしまった方が効率良いとかね。
学校なんてそういうものですけど。

何もかもがあまりに違いすぎていて、安定を見出せなければ、それはそれで困ったものかもしれない。
でも、皆が同じで全く違いが無く均質なのも問題です。
うーむ、一体どこを落としどころにすべきなのでしょう。

不易流行という言葉があります。
変わらないものもあれば、変わるものもあるという意味ですが。

まぁ、そういうのってどうせ答えは無い。
トレンドみたいのはあるでしょうけど、いずれ変化していくものですしね。

あと大事なのは、何を変えずに何を変えていくのか、そういったことを決めていくというか、やり方を形づくっていくのも面白いものですよ。

それを他人に任せてしまうのはもったいないと思うのです。
でもそれもビジネスとして成立するわけですが。
他者のリスクを低減して、何かを提供するとかね。

世の「商品」などは、そういったものですよね。
手間暇掛けて得たノウハウ、ここには色々なリソースを投入しているわけで、そういったものを手に入れようとすると、時間とかお金とか一定のリスクが必要なのですが、そういったものを背負って、結果だけを提供するのがビジネスですから。

言ってみれば、学校の授業なんかもそういった類いかな。
先人がリスクを取って得てきた知識を安全に提供しているわけですからね。

というわけで、我々は色んな事を他人に依存しないと生活できないのです。
反面、自分もなにかしらのリスクを取って、価値を生み出して他者に提供しないと生きていけないわけです。

であれば、あなたはどうするのですか?
何をペイして、何をゲットするのですか?
それを決めましょう、それを作りましょう、ってのを学生のうちにやっておけると良いわけです。
とはいえ学生ですから、「確定」というより、試してみようよ、ってな感じになるのですが。

夢工房の学生達を見ていたりすると、今まで経験の無かったことをやって、初めての場所でチャレンジして、とやっているわけで。
彼らにしてみたら、これは冒険だろうなぁ、と思うのです。
毎日が冒険です。

冒険は人を育てます。