なぜ残せない、伝えられない では、どうする?

好きなことを一所懸命やると大抵うまくいったりするものですが、そういう状態の時に、どう感じていたのかとか、何を考えてどうやっていたのか、そんなことをいちいち記録に残したりしませんよね。
好きなら好きなほど、一所懸命なら一所懸命なほど。
だって、やっていることそのものや、その成果に集中したいから。
「伝えるために残す」よりも「やる」のプライオリティが高くて、そこに力を注ぎたいたから。まぁ、当たり前の話ですが。

しかも、そうしている時は、その考え方ややり方が自分にとっては当たり前なので、特に特別なことをやっているなんて意識はていないことが多くて、なおさらでしょう。

なので、うまくいくための考え方とか取り組み方って、共有されにくいのだと思います。

我が国日本には、意外なほどノウハウなどが明文化されて残っていないのって、そういうことが理由だったりしないでしょうか。
「やる」に注力するのでノウハウが残らない。

だからこそ、昔ながらの技術継承は「見て盗む」というやり方になったのではないかとも思います。
もちろん、その方法が劣っているというわけではなく、メリットもあったりするのですが。

縄文時代に文字が無かったのもそんなことが理由なのかな、なんてことも思ったり、ツーリングなんか行って、写真を撮ると意外なほど記憶に残っていないってのは、そういうことなのかなぁ、なんてことも思ったりもします。

学生が一所懸命活動しているとき、ノウハウを残してくれると良いのですが、なかなかそうもいかなかったりするのも同様なのでしょうね。

そういうことができる人とか、そういうのが得意な人もいるのでしょうけど。
にしても、「やる」と「残す」を同時にやるとなると、自分の持つ限られたリソースを分割せざるを得ないわけで、大抵は「やる」が犠牲になります。
文書や情報を残しながらやるなら、やることそのものに注ぐリソースに制限が生じてしまう。

とまぁ、そういうことを考えるのですが、これに対して
「そんなこと言ってないで、やるべきこと(残すこと)をやりなさい」
と言うのが普通です。
確かにそれができたら良いでしょうね。

でも、今、力を注げることに全力を投入するという戦略もあると思うのです。

ただ、あまり極端なのもどうかとも思います。
これに関しても正解なんて無いでしょうから、色々やってみれば良いのではないかな。
結局は色々やってみて、自分のやり方を模索した末に、価値が構築されるのでしょうね。

鈴鹿8耐

鈴鹿サーキットで行われる日本最大のオートバイのレース
鈴鹿8時間耐久ロードレースのことです。

今日、8月6日が決勝でした。

夢工房からは5名の1年生が、元世界GPライダーの上田昇さんが監督を務めるTEAM FRONTIERのクルーとして参加させて頂きました。
プロのレーシングチームでのインターンシップ、つまりレースの修行ということです。

前列と左の方の5人が夢工房の学生達
一番右が上田昇さん

鈴鹿8耐は、コロナ禍によって2021年、2022年と2年連続で中止となり、昨年は開催されたものの、外国人ライダーの入国ができず、外国人ライダーを擁するTEAM FRONTIERは出場できませんでした。

夢工房からは、上田さんとのお付き合いが始まった当初から、学生達をチームクルーとして加えて頂いて、プロのレースの現場での経験を積ませて頂いています。

これによって学生達は、単に憧れているだけではどうにもならんという現実と、勝つためにはいかに考え、いかに動くべきかという基本を学んで、それらを夢工房で展開・共有するということになります。

鈴鹿8耐には、メーカー系のいわゆるワークスチームなども出場していますが、TEAM FRONTIERはプライベーターではトップクラスの実力を持ちます。

今年は満を持してニューマシンを投入しての参戦となりましたが、少々残念な結果となってしまったようです。
ただ、ラップチャートを見る限り、かなり高いポテンシャルを持っていることは明かなので、来年以降はマシンも熟成されて、かなり良い結果を期待できそうな気がします。

マーフィーの法則

って、今どきの学生は知ってるでしょうか?
聞いたことくらいはあるかな。

起こる可能性のあることは、いつか実際に起こる。
というヤツです。

これ、特にネガティブな出来事について言ってます。

この法則、米軍で研究されていたとか、冗談みたいなものだとか
諸説ありますが、別に詳細はどうでも良いのです。

恐らく開発職に就かれている方には常識でしょうけど
夢工房に限らず、チャレンジを繰り返すような活動をしていたりする人は
きっと多くが実感していることでしょう。

起こる可能性のあることは、いつか実際に起こる。

なので、先読みをして
あらかじめ心構えをしておくとか
対処や準備をしておくとか
そういいったことが重要となります。

そんなの常識だと言えば
全くその通りなのですが

でも、チャレンジしたりする経験が無ければ
先読みなんてできないし
起きて欲しくないことに対しては
「起きませんように」
なんて思っている程度かもしれません。

目先の問題や、認識しているけど先送りしたような問題は
見えないところで成長して
最悪のタイミングでモンスターとなって襲いかかってきます。

そして究極の選択を迫ります。
どちらも取りたくない二択を突きつけて。

しかも最悪の時に。

なので、こう言いたい。

起こる可能性のあることは、いつか実際に起こる。
しかも最悪の時に。

高いレベルでチャレンジしている人
特に世界レベルでのチャレンジをしている人は
この手の先読みと対処が実に早いです。

そして
「こうすれば勝つのは当然」
という道筋を作って実行する。

幸いにして夢工房は
そういった方々と関わりを持つ機会を得ていますが
実際にやるとなるとなかなか難しいものです。

学生は、そういった経験が十分ではないので
大事なところが見えなかったり
重要性が分からなかったりします。

そして、モンスターにやっつけられてしまいます。

でも、そういう経験ができたことは幸いなのです。
だって、経験しないと分からないのだから。

そして、大事なのは
その経験をどう使うか
です。

そんな風に考えると
我々の身に降りかかってくるものって
無駄なものは無いのですよね。