ゴールからいこう

桃太郎のお話を説明しろ
と言われたらどうしますか?

「昔々あるところに、おじいさんとおばあさんが…」

とやっていたら、絵本の最終ページにたどり着くまでどんな話なのか分かりません。

なので

ミラクルな少年が鬼をやっつけて、良かった良かったという話です。
おじいさんとかおばあさんとか、桃から生まれたとか、お供がどうのとかの詳細は後で説明してもOKでしょう。

大事なのは鬼をやっつけることです。ゴールです。
恐らく桃太郎のお話を考えた人も、ゴールから構成していったに違いありません。

技術に関するコミュニケーションも同様ですね。

経緯から話すのでは無く、まずは結論から。
起承転結なんてやってたら何が言いたいのか分かりませんからね。

ゴール無しで細かいところからいくと必ず迷走します。
何のためにどうすべきかが無いわけですから。

レーシングマシンはゴールが明確です

全ては勝つために!

ゴール志向で行こう

「指向」かもしれませんが、「志向」の方が相応しい気がしますね。
「志」(こころざし)が入っていますので。

大学でものづくりを教えていると気になることがあります。
本当はいっぱいありますが、今回はひとつだけ。
「ゴール志向」のお話しです。

例えば、学生が何かの部品を設計しているとします。
その過程で、どうした良いか分からなくなることがあります。
まぁ、良くあります。

そんな時、彼らが何を考えているか…
否、何を見ているかというと、その部品だけしか視野に入っていないことがあります。
で、それをどうしたら良いか分からない、と。

そりゃ、その部品が使われる製品全体を見ないと、その部品単体をどうしたら良いかは分からないですよね。
その部品は「何かのため」に存在するのですから。
でも、製品全体はできていない。

そりゃそうですよ。
まだ部品を設計している段階なのですから。

とはいえ、最終的にどんな製品にしたいのかを決めておかないと部分は決められない。
困った。
端的に言うと、設計しているうちに「何のためにそれやってるの?」というのが曖昧になっちゃうのですね。

このケース、いわゆる真面目な学生ほどハマってます。

2020年の新人君たち きっと彼らもハマる

では、どうしたらいいか。

答えは、テキトーでいいので最終的にどうしたいかを決めておく。
ちょっと聞こえが悪くて受け入れにくいかな。

じゃぁ、出来る限りで良いので、どうしたいかを決めておく。
これなら受け入れられるかな。

本当の、業務としての製品設計なら、製品のあるべき姿を企画段階で決めているので、技術的な達成手法はともかく、方向性で迷うことは少ないですよね。

でも、経験の少ない学生は、製品のあるべき姿なんて、そうそう明確に決められなかったりするわけですよね。

だったら、多少の曖昧さを含んでも良いので、暫定で良いので決めてしまいましょう。
で、早くやってみましょう。

すると、やった結果が見えますね。
ダメなら直しましょう。

「ダメ」で「直す」のがイヤ?

何言ってんですか。
経験が少ないのだから、ダメでも直すことになっても良いんですよ。
そんなの失敗のうちに入らないから気にしちゃダメ。

本当の失敗は、「ダメで直すのがイヤだからやらない」ことです。

ダメでもいいから結果を出すこと、それを認めて直すこと自体が良い経験なんですよ。
そうやって経験の数を増やして良い技術者になって下さい。

ゴールを決めて、そのために必要なことをやる。
簡単なロジックですね。

でも、それって工科系の学生に限らず多くの人が似たようなことになってるかもしれませんね。

最終的にどうしたいかを決められない。
ゴールを設定できない。
だから、今どうすべきかが分からない。

夢を持てないというのも似たようなところがあるかもしれません。

何のためにやっているか分からない…では、どうしたら良いかなんて分かるはずないですよね。

ダメでもいいので、とりあえずどうしたいかを決めてやってみたらいいんじゃないですか。
それが結構難しい?

だったらそこに価値がるってことです。

Formula SAE Australasia 2004の表彰式 総合4位獲得